製造業に勤務していると、さまざまな事故や災害の情報が入ってきます。

会社内の安全教育が定期的に実施され、労働災害の情報を共有し、注意喚起・再発防止に努めています。

私の勤務先でも大きな労働災害が発生した事があります。
負傷者は、両足首から先を欠損。
今後の人生に重い負担が発生しました。

状況によっては死亡する可能性もありました。

当時を振り返りつつ、記録としてブログ記事にまとめておきます。

深刻な労働災害が発生した要因とは?

労働災害の内容を聞いたとき、周知されている事例ではなくて驚きました。

労災発生当時の状況はこちら。
  1. 機械設備の処理に不具合が発生
  2. 解消するため担当者が設備内部に進入
  3. 進入によりセンサーが反応
  4. 設備が自動で処理を再開
  5. 担当者が脱出を始めるが間に合わなかった
  6. 両足首が設備にはさまれた
  7. 設備外に脱出した担当者を、他の作業者が発見
  8. 担当者が救急搬送される
さらに、担当者は当日始業前の打ち合わせを欠席(遅刻)していました。

調査で発覚した社内管理の問題

企業で重大災害が発生すると、関係機関から調査が入ります。

外部からの調査で発覚した内容がこちら。
  1. 機械設備の安全装置が無効化されていた
  2. 非定常作業の手順が不明確
  3. 不適切な状態が社内管理で放置されていた
現場の担当者だけではなく、会社の管理体制にも問題がありました。

労働災害の発生は必然的だった

社内管理、設備取り扱い、担当者。
それぞれが危険に近づく要因を積み重ねた結果、重大災害が発生したことは明らかです。

安全衛生キーワードにハインリッヒの法則という統計・分析結果があり、それを裏付けるような内容でした。

ハインリッヒの法則とは?

1回の重大災害が発生する前には、29回の軽微な未遂災害があった。
さらにその前には、300回の異常がある。

数字にすると1:29:300の法則です。

深刻な事故は突然発生するものではなく、予兆となる出来事が積み重なった結果です。

『自分の身は自分で守る』という安全意識を心掛ける

今回取り上げた労災は、担当者1名が重い被害を背負っていく事になりました。

企業への行政処分や金銭的損失は、回復することができます。

しかし、失われた身体は完全に回復しません。

この現実を直視する時、自分の身は自分で守るという意識の重要性を思い知りました。

安全第一は合理化の大前提!

最近の機械設備には各種安全装置が取り付けられており、作業者に危険が及ばないようになっています。

ところが現場の判断で安全装置を無効化したことで、紹介したような労災につながりました。

不正な無効化の理由は「稼働中に異常解消するため」という実態です。

動いている部分に挟まれ・巻き込まれる事例は、労災の定番です。

異常が発生した時は『かならず停止してから復旧する』という安全教育がされているのですが...

停止による効率低下よりも、常に安全を優先する。
それが真の合理化です。

危険予知訓練の実践

もしも危険箇所が予知できたら、労災の発生を防ぐことができます。

そのためにKYT(危険予知訓練)という社内教育が実施され、社員の安全意識を高めています。

自分の行動が、危険に近づいているのではないか?

と分析できるようになれば、災害発生要因を減らすことができる。

安全規定を順守する

担当者の独断で、機械設備の機能を変更してはいけません。

定められた手順を無断変更・省略してもいけない。

規定には必ず意味があって、機能や手順には安全対策が含まれています。

無断で安全装置を停止する事は、大きな労災の要因となりました。

まとめ・労災の人為的要因を取り除く

労働災害を調べてみると、ほとんど人為的要因で発生します。

予防するためには、どうすればよいのか?
  • 担当業務の情報を共有する
  • 安全装置を作動させる
  • 非定常作業の手順を定める
  • 異常が発生したら停止する
  • 危険個所には無断進入しない
  • 規定を順守する
一個人でも、これなら実施できます。

合理化・効率化を求められても安全第一で活動しましょう。

きょうも一日、ご安全に!