「あなたは、自分の車に愛着がありますか?」

私は、それほど愛着はなかったようです。

平成16年(2004年)に新車購入したマツダ・アクセラスポーツ。
休日に磨き上げるほどの情熱はありませんでした。

ただ淡々と自動車として、機械として。
維持管理を続けた結果、17年6か月経過していた。

そして、2022年3月末に売却しました。
アクセラ・最後の記念撮影

最後の走行距離は9万km以上

Q.自家用車は何年乗れますか?
A.維持費を許容できなくなる時まで乗れます。

マツダ・アクセラスポーツ15Fの売却理由と、17年6か月乗った感想

もう17年以上前の事ですが、マツダ・アクセラスポーツを購入対象に絞り込んでから、さらに1年近く待って購入決断しました。

「新型車を買うなら1年待て」

メーカーの初期不良対策、マイナーチェンジが実施されて安定します。
初登場の車両が魅力的でも、いきなり飛びついてはいけない。

そして購入日も念入りに選び、2004年9月26日に納車・受け取りしています。

単なる縁起かつぎにすぎない、と言われればそれまでだが……
当時知っていた知識をフル活用して、日取りを決めたことを思い出しました。

「大きな契約は天赦日に決める」

経過と結果が全てを証明した。
事故や災害に翻弄されることなく、17年という年月を過ごしました。

【売却理由】最後は塗装が限界になった

これは想定外で、維持費を許容できなくなった最大の原因です。
車両の屋根、ルーフ各所で塗装面表層の剥がれが発生していました。

自前で再塗装しても仕上がりに難があるのは確実。
とはいえ、10万円近い料金で業者依頼するか?と考えると……
アクセラの屋根(ルーフ)塗装表面が痛んでいます

ドライブシャフトのブーツは消耗品

駆動系の重要部品「ドライブシャフト」
最後の6か月点検時、ブーツ破れが指摘されました。

車検時にはブーツ単体でなくシャフトごと交換が見込まれる。

下記のスタビライザー・ブッシュ交換と合わせて、数万円の出費が確定した状態でした。

スタビライザーのブッシュも消耗品

合わせて指摘されていたのが「スタビライザーリンク」ブッシュ破れ。
これも車検時には交換が必須と言われていました。

電装品が不安定になってきた

ヘッドライト点灯操作しても、メーターパネル等の室内照明が点灯しない事がありました。
原因不明ですが、これも最後の6カ月点検時に車載コンピューターの動作記録に残っていたため指摘されました。

数年前の点検時には、空調ダイヤルの照明ランプが切れました。
電球本体は安価なのに、フロントパネル脱着で1万円近くかかったはず。

A/Cボタンの動作ランプもなぜか点滅する事があったりと、経年劣化が避けられないのが電装品です。

ヘッドライトカバーは磨き直し

忘れがちなのが、経年劣化によりヘッドライトの透明樹脂カバーが曇っていくこと。

車検時に「光量不足」と指摘されるので、時間がない人は点検整備時に有料研磨を依頼するしかない。

【初期不良】クラッチが切れずシフトチェンジ不能に!!

順調に乗り出していましたが、外出先でクラッチ操作不能になりました。
(後日リコール対象になった模様)
もちろんシフトチェンジできず、通常走行不能!!

初めて自動車保険付帯の救難コール使いましたよ……
新車購入したマツダ販売店に持ち込んで、無償修理されて復帰しました。

車体リア側が柔らかく感じた

新車購入からしばらくして気が付いたのが、中高速コーナーでリアが振られるような感触でした。

これが車体の柔らかさ「剛性」によるものと気が付いて、車体リア側に補強バーを追加しました。

マツダの世界戦略車であり名車「アクセラ」の感想

2003年から登場したマツダ・アクセラ(スポーツ)は、全体として高評価であり名車といえます。
海外向けは当時から「Mazda 3」だったので、現在の名称と同じだったとは。

MT車なら1500ccでも長く楽しめる

17年6か月乗れたのは「MT車だったから。」という要因が大きい。
排気量1500ccのハッチバックですが、近距離から長距離まで1~2名乗車なら十分に実用可能。

控え目なエンジン出力に、車体の前後に補強バーを追加して17インチホイールに215/45タイヤを装着。
走る楽しみから日常生活まで、毎日MT車生活でした。

連続最長移動は、岐阜県から鹿児島県まで長距離ドライブ。
後半は平日の通勤ばかりになったので、総合走行距離は伸びませんでした。

ステアリング、座席ポジションの調整機能は「最優秀」

当時の競合他車を引き離した最大の要因は「ステアリング位置調整機能」です。
具体的には「上下調整・チルト」「前後調整・テレスコピック」の2点セット。

さらに運転席には「座面高さ調整機能」があります。
この合わせ技で、日本人の平均身長を上回る身長(190cm超!!)の私でも快適な運転姿勢を設定できました。

2020年代になって、やっと他社車両でも採用されてきたテレスコピック機能。
今となっては、アクセラ並みのポジション調整機能がないと運転する意欲が沸きません。

標準ステアリング(ハンドル)にはカバーを付けよう

標準ステアリングは合成樹脂製で手が滑りやすく、握った感触も硬かった。
シンプルなグレードだったから無理もない。

後付けのステアリングカバーを付けたら劇的に改善しました。
注意点は「手が滑らないステアリングカバー」を選ぶこと。
握った時にキュキュッ!!と引き締まった感触のカバーを探してください。

シンプルで経年劣化が目立たない内装

アクセラの内装、堅実な作りです。
グレー基調で室内が暗くならないのも良い。

長年使っていましたが、汚れが目立たず傷がつきにくい素材で良かった。
艶のある素材を採用しなかったのは、長期ユーザにとって有利でした。

社外品のオーディオやカーナビが装着できないのは不便でしたが、ポータブルナビ後付けで対応できました。

冬季・寒冷期はシーズンオフ

ヒーターの温風、なぜか足元側が弱かった。
ドアミラーには霜が降りてしまう。

購入当時は寒冷地仕様などがなく、足元の寒さと霜への対策を強いられました。
これが毎年となると無視できない。

ルーフレールに純正アタッチメントが装着できるので、冬季レジャーも不可能ではないのですが……
結局、冬になったらスタッドレスタイヤに履き替えて静かに過ごしていました。

【結論】アクセラは良い車だった。後継車に困る。

マツダ・アクセラは私にとって良い車でした。
あっさり手放しましたが、悲嘆して見送るような展開にならなくてよかった。

その一方で、次に乗るべき車が決められなかった。

Mazda3は良い車ですが、純正18インチタイヤには困惑しています。
CX-30やCX-5という候補もいますが、ガソリンエンジンのMT仕様となると選択肢が限られる。

1年半ほど車検のある軽自動車に乗りながら、ゆっくり次の事を考えてみます。