2016年に構成した自作パソコン。
真夏のCPUクーラー冷却ファン動作音が気になるようになりました。

高負荷時はヘッドホンを装着していても、騒音が聞こえてくるほどです。
これでは快適なPC環境とはいえない……

機能面ではCPU温度の高さも無視できない。
やはり高負荷時に70℃超になる事もあります。

今回の記事はCPU純正クーラーから大型空冷CPUクーラー「AK500」に交換するまでの過程と、使用した感想を記録しておきます。
AK500
AK500到着記念撮影

静音化と冷却を両立する『AK500』はいいぞ。

新しいCPUクーラーはどうやって選ぶのか?

今回の購入確定と交換作業は2022年9月ですが、PCパーツの情報収集は継続していました。
故障等の緊急性もなかったため、落ち着いて選ぶことができます。

まず各部の故障、PCケースの吸排気不良がない事を確認します。
CPUクーラーファンは正常に回転、放熱フィンに異物の付着はありませんでした。

使用しているPCケースの放熱は良好。
PCケースの吸排気ファンは正常に回転している。

堅実な空冷、進化する水冷

一般的なCPU付属のリテール(純正)クーラーは空冷式です。
長年採用され続けてきた実績があります。
冷却能力を高めると放熱フィンが大型化するのが難点。

冷却能力の向上と静音化の両立を目指して水冷式も進化が進んでいます。
吸熱ブロックと排熱ラジエター、配管済みで冷却液が充填された簡易水冷セットが市販化されました。
冷却液漏れのトラブルが減少する一方で、高価格になるのが難点。

今回は空冷式を選択しました。
取り扱い経験と費用対効果の結果です。

冷却能力と大きさの関係

CPU付属のリテールクーラーでもトラブルはありませんでした。
過熱して強制停止するような事態は発生していません。
ただし、高温になれば送風ファンが高速回転します。
騒音の発生源なので解消できた方が理想的。

放熱フィンが大きく、送風ファンが強く送風することで冷却能力は高くなる。
通常時は大きな送風ファンが低速回転するため静音です。

高性能なCPUを全力稼働させると発熱量が大きいので、処理能力を維持するためにも適切な冷却能力が必要です。
【TDP】というCPUを冷却する際の指標となる数値を参考にしてください。

大きくなれば装着時の取り扱いが難しくなり、PCケース内部で他のパーツと接触して装着できない可能性もあります。
事前に内部寸法を測っておくと安心。

費用対効果に優れる中型(虎徹MarkⅡリビジョンB・AK400など)も有力候補でした。
今回は静音化と冷却能力の両立を求めて余裕のある大型「AK500」を選択。
本体重量1040gと大きく重い、購入価格が2倍以上になる現実を受け入れました。

製造メーカーやブランドについて

有名な製造元、人気ランキング上位のブランドには理由があります。
実機検証(レビュー)も充実しているのでweb検索の内容も充実。
「迷ったら定番を選んでおく」堅実な選択もよいでしょう。

春までは有名な「SCYTHE」サイズ製品が有力候補でした。
「虎徹」「無限」といった命名が特徴です。
リテールクーラーからの交換候補として、安価でプッシュピン取付け可能な「白虎」には長く注目していました。
茶色の静音ファンが目立つ「Noctua」ノクチュアは明らかに高価格。
高性能・高品質・美しさを追求しているとしか思えない。
店頭で見かけるたびに驚かされます。
この夏には「DEEPCOOL」から発売されたAK400が注目されています。
かつての定番、サイズ製虎徹を上回るのでは?と話題になっていました。

AK400に注目していたところ大型空冷AK500が発売されたので交換候補に含まれ、検討の末ついに購入を決断。

AK500に交換した結果、静音化と冷却は良好!!

ここからはCPU交換当日の状況をTwitterリストでご覧ください。
到着を待ちわびて、当日中に交換完了しました。
AK500
AK500交換直後の試運転
AK500に交換した結果、送風ファン最大回転数1620rpm。
PCケース吸排気ファンの動作音と同等なので、まったく気になりません。
ゲーム中のヘッドホン使用時に聞こえてきたCPUファン騒音は解消されました。
快適なPC環境が実現したので、購入予算を増やした意味がありました。

最高温度は70℃超から62℃以下と実質-10℃になっています。
送風ファン大型化と冷却フィン放熱性が向上した影響でしょう。
もしかして、CPUファンレス仕様でもPC稼働できるのでは……

CPUクーラー交換作業の反省点

数年ぶりのCPUクーラー交換・装着作業。
結果的に成功しましたが、作業手順を見直すべき点もありました。

マザーボード保護紙の重要性を痛感

クーラー取り付け部品をプラスドライバーで締め付ける際、先端が滑ってマザーボードに接触……

この時の絶望感、ツイートする余裕がありませんでした。

現時点では影響はありませんが、重大な失敗でした。
マザーボード周辺に厚紙などを広げておけば破損を避けられるでしょう。
静電気を発生させない、素材を基盤に引っ掛けないようにご注意ください。

各CPUコア温度には誤差がある

正常に動作しているにも関わらず、クーラー本体を取り外してグリス塗布からやり直しています。
計測している各CPUコアの温度に差があって、どうしても気になったので……

その結果、ほとんど変わりませんでした。

最初から適切にグリス塗布、取り付け完了していた事になります。
各CPUコアの平均温度プラスマイナス2℃は誤差と割り切ったほうがいい。

【結論】迷ったら予算を増やして高性能パーツを選ぶ

PCパーツ選びは悩ましい。そして楽しい。
最良の選択ができれば、快適なPC生活を満喫できます。

その一方で失敗もある。
能力不足でいつまでも不満が続く、故障や事故から復旧するために金銭や時間を失うのはよくある事です。

PCパーツ選びで成功する確率を上げる方法は確かにありました。
迷ったら高性能な方を選ぶ。予算は増やす。
高性能であれば、使用中の不満はほぼありません。

大は小を兼ねる。高性能は多くを解決します。
中型クーラー選びで迷ったら、大型クーラーにランクアップしてしまえばいいんですよ……